自閉症スペクトラムとの診断にいたるわがままと普通のわがままとの違い

どんな子どももある程度のわがままはありますよね。

 

でも特に自閉症スペクトラムのお子さんは、わがまま、自己中と言われてしまう頻度が高まってしまいます。それはどうしてでしょう!?

 

普通のわがままとはどんな感じのことをいうのか、自閉症スペクトラムと診断されるわかがままとの違いについて、徹底解説しちゃいます。

 

これを知らなきゃ、ただ単にわがまま=良くないと判断してしまい、解決の予知がなくなってしまいます。結果、お子さんを追い詰めてしまうことになるかも・・・

 

自分と他人の区別の有無

自己中心的な態度をとってしまう原点

 

子どもは、どんな子どももある程度のわがままがみられますよね。なぜなら、これは、自分と他人の区別がちゃんとできていないから。

 

要するに、自分の気持ちだけでなく、他人にも気持ちや思いがあるということを考えられないのです。
そのため、自己中心的な態度をとってしまいがち。悪気があるわけでなく、単に未熟なんですね。

 

相手のことを察することができる年齢とは

 

ただ、これは年齢が上がるに連れて発達していきます。つまり、しっかり他人の気持ちを思いやって自分の行動を改めることができるのです。大体、通常は、3〜4歳くらいになると、相手の気持ちを察する力がついてきます。

 

しかし、自閉症スペクトラムのお子さんの場合、5〜6歳をすぎても中々その相手の立場に立って物事を考えるのが苦手です。

 

そこでわがままに見えてしまうのです。

 

よくある例から見る普通のわがままと診断に至るわがままとの違いについて

 

友達のおもちゃを平気で奪う(4、5歳以上)

例えば、普通のお子さんがお友達のおもちゃを奪ってしまうときってどんな時でしょう。
普通のお子さんの場合は、ストレスがたまってイライラしていて、八つ当たりしてしまう、お母さんの気を引きたいなどが原因のことが多いです。

 

つまり、自分はわざと悪気があってやってしまっていることを認識してやっているのです。

 

しかし、自閉症スペクトラムのお子さんの場合は、そうではありません。友だちが使っているものを勝手に奪ったら、びっくりする、嫌がる、お母さんに怒られる、ということまで推測できないのです。

 

ただ自分が今それを使いたいから奪う、それ以外に理由がないことがほとんどです。

 

並んで使っている遊具などに勝手に割り込んでしまう

 

例えば、公園の遊具など順番を守って使うものに、みんなが並んでいても勝手に割り込みをしてしまうことがあります。

 

これは、もし普通の4、5歳のお子さんが行なっていたら単なるいじわるです。でも、診断のつくお子さんが行なったら、それはいじわるではなく、並んで使うもの、という常識的なルールが身についていないから。

 

このような感じで、診断のつくお子さんが行なってしまう行為には、ほとんど悪気がなく、単に、人の気持ちがわからない、察せられない、ルールの欠如というものに基づいていることがほとんどです。

 

もし、お子さんのわがままの度合いが心配になったら、お子さんのわがままの種類をチェックしてみてください。要は、5、6歳をすぎても例のようなシーンがみられたら、一度専門家受診をおすすめします。