うつ病との関連、予防法、チェック法、対処法について
子どもが将来うつ病になってしまったらどうしよう…
発達障害のあるお子さんがうつ病になる・・・たまに耳にすることがあります。そうすると、親としては、この子どうなってしまうんだろう、何か防ぐ手立てはないのだろうか、などと焦ってしまいますよね。
実際、うつ病はとっても怖い病気です。もちろん、ちゃんと早期発見して治療をすれさえすれば、今はそんなに怖くはありません。
でも、適切な対処、治療を行わないと、大変なことになるのも確かです。そこで今回は、とっても大事なうつ病のことについて、関連性や予防法、対処法などについて、ご紹介しちゃいます。
これを知らなきゃ、万が一のとき、お子さんもお母さんも辛い思いをすることになっちゃいます・・・
発達障害のうつ病との関連性について
関連性
実際に、関連性があると言われています。これは、発達障害のある方の置かれている環境にもよります。
なぜなら、本人の困難さをしっかり把握していて、適切な対処が周りから得られているお子さんにとって、学校など集団生活の場は明るいものとなります。
また、本人も必要以上の努力を強いられることもありません。しかし、自分の努力ばかりに起因され、周りの環境、サポートが得られない場合は、ストレス状態が続くことになります。
そうすると、実際子どものとき大丈夫だといっても、中学、高校、大学、就職と大人になるにつれて、うつ病のリスクも上がってきてしまうのです。
子どものうつと大人のうつ
また、うつ病と一言にいっても子ども、児童思春期のうつ病と成人のうつ病とは異なる面が多いのが特徴です。
例えば、大人のうつ病は、眠れない、食べられない、意欲が出ないということが多いです。しかし、子どもの場合は、イライラしたり八つ当たりをしたりといった症状が出ることもあります。
だから、ぱっと見うつ病に見えないこともあります。そして、もともとイライラしやすいからとあまり気に留めないこともあるくらいです。また、思春期になると、自傷行為や非行など行動面の異常がみられることもあります。
専門家の間でもさまざまな議論がなされるとても難しい問題となっています。
うつ病の予防法って!?3つの具体的方法
@環境を整える
お子さんが今置かれている環境、立場などをできるだけ的確に把握することがまず一番大切になります。
無理をしていないか、居心地が悪そうでないか、からかわれていないか、学習面はついていけているか・自分のペースで学べているか、息を抜ける場所、人がいるか、など、お子さんの生活環境に無理がないかを日頃からチェックすると効果的です。
四六時中、把握となるとお母さん自身もきついと思います。だから、おりを見て、機会があれば担任の先生や保健室の先生、カウンセラーなどに学校での様子を聞いてみるといいかと思います。
また、お子さんの顔色がちょっと優れないなぁと思うときなど、ちょっとした変化に気付くことも大切です。
もし、何か困難を色々と抱えているようでしたら、できる限り先生方の協力のもと、改善できるように努めましょう。学校だけでどうにもならない問題もあるかと思います。
例えば、学校はどうしても一斉授業で、個別に勉強を見てもらえるのは不可能です。だから、本人に合った個別の塾や家庭教師を頼むとか、お父さんやお母さん方が個別に勉強をみるとか、学校以外でできる方法も探ったりしてみます。
A規則正しい生活習慣を心がける
大体、大人もそうだと思いますが、ストレスがたまりすぎると、明日朝早いとわかっていても夜ふかししてしまうことってありますよね。
また、逆に生活習慣がめちゃくちゃでいつ起きても寝てもいいような生活をしていたら、生活はどんどん乱れていってしまいますよね。
上記のような例のように、人はだいたいの生活リズムを特に子どものうちは与えられないと守ることができません。だから、生活時間のリズムをお子さん任せにするのはおすすめしません。
毎日夜の9時までには布団に入って電気を消すとか、ゲームやテレビは夜は8時まで、などこちらから制限する必要があるのです。
うつ病は、睡眠不足によって生じることが多々あります。睡眠不足になると、脳は休まりません。だから、これがずっと続くと心身に支障をきたしてしまうのです。だから、睡眠時間だけは必ず確保したいものです。
そのためには、朝はたっぷり朝日を浴びて、余裕を持って朝ごはんをしっかり食べて登校するようにさせましょう。朝の時間がどうしてもぎりぎりになると、食欲がなく朝食も満足に取れません。
また、余裕がないとお腹の調子を崩したり朝から気分がすぐれなかったりします。夜はたっぷり寝て朝は余裕を持って起きて食事をしっかりとる、という規則正しい生活が、ストレスに強い心身をつくります。
もちろん、うつ病予防にもなるということです。
B好きなことに没頭できる時間を作る
大人でもそうですが、好きなことに没頭して何もかも忘れられる時間があるということは、うつ病予防にとっても効果的。
どんなに配慮しても、ストレスから逃れられるわけではありません。でももし、自分が好きなことをしている幸せな時間と感じられる時間があったら・・・
それだけでかなりのリフレッシュになるのです。一日にほんの少しでもいいので、絵を書く、漫画を読む、料理をする、走るなど、好きなことをする時間を持てるように、誘導してあげましょう。
ゲームというお子さんもいますが、ゲームやDVDのようなものは、やりすぎると逆効果です。だから、くれぐれも時間は守らせるように、お父さん、お母さんの制限が必要です。
もしかしたらうつ病かも!?3つのカンタンなチェック方法
@睡眠をチェック
お子さんが朝ものすごく早く目が覚めてしまっている様子はありませんか?うつ病の場合、朝3時、4時、5時とものすごく早く目が覚めてしまうことがよくあります。もしそんな様子が見受けられたら、ちょっと大丈夫かしらと疑ってみてください。
また、布団に入ってから何時間も寝付けない、眠ってもすぐに起きてしまうなども要チェックです。
A食欲をチェック
例えばお弁当をすごく残してくるとか、食べる量が急激に減って痩せすぎてきたとか、逆に急に食べまくるとか、食欲の異常の有無をチェックしてみてください。
B気分をチェック
先ほども言った通り、子どものうつ病の場合、気分が落ち込んだり暗くなったりする他、逆にイライラして衝動的になることがよくあります。
最近、やけにイライラしているな、というときも要チェックになります。
うつ病かもしれないときの対処法って
病院を受診させる&指示に従って服薬
さきほどのようなチェックで、もしかしたらうつ病の兆候かも・・・と思ったら、
まず小児科、特に小児精神科または、心療内科、精神科を受診させましょう。小学生で精神科?と思うお母さんもたくさんいます。でも精神科でも大丈夫です。
できれば、小児科で小児精神科のようなところが近くにあればいいのですが、中々みかけない場合は、直接心療内科や精神科を受診してくださいね。
小児科で大丈夫ですよ、なんて言われることもなきにしもあらずです。だから、始めから精神科にいくのもひとつの方法です。
また、お薬が出されたときには、しっかり服薬して、副作用で吐き気などが出た場合も急にやめないで、病院に連絡して指示を仰ぎましょう。急にやめるとよくない薬もあるからです。
決して無理をさせない
例えば、学校が苦痛に感じているようだったら、とりあえず無理強いはさせないで、休ませる選択肢を思い切ってしてみてください。
病気が悪化するなら、いかない方が断然ましです。うつ状態の時に、無理をして登校、出社することは、大人でも良くない結末を迎えることが多くありますから。
もし、こだわりが強くて、学校を休んではいけないと思っているお子さんに対しても、心の調子が悪いときも学校は休んでいいものだということを教えます。
もし納得できない場合は、お医者さんのような専門家から言ってもらうと納得することもよくあります。
様子をよく注意して見る
もし病院などで診断された場合やちょっと様子がおかしいなと思ったとき、一人にしないことが大切です。一人でいると、とんでもない行動をしてしまうこともあるから。
また、お薬によっては、児童思春期に使うと自殺企図が増したりすることがあることも報告されています。もちろん、全部ではないですが、お医者さんの説明をよく聞いて、指示に従って服薬させてください。
また、もしお母さんがお仕事をしている場合、もし休めるならしばらく休んだ方が安心かもしれません。または、おじいちゃんやおばあちゃんにお願いして来てもらったり、っできるだけ一人にしないようにすることも大切です。
そうはいっても、都心で共働きだとそうもいかないことも多いかもしれませんね。お医者さんや地域の教育センターや保健師さんなどに相談してみるのも手かもしれません。
このような感じで、万が一、うつ病かも!?というときはこれらのことに注意して対応してみると、安心だと思います。
もちろん、心配しすぎるとお母さんも大変だと思います。だから、ちょっと頭の片隅に置いておいて、もし、ちょっとお子さんの様子がおかしいなぁなどと、感じることがあったら参考にして頂けたら幸いです。
いかがでしたか?もちろんうつ病にならないに越したことはありません。発達障害のお子さんは素直でまっすぐなお子さんが多いです。だからその分、適当にできなかったりしてストレスがたまりがちです。
だから、ちょっと予防法とかチェック法を使うことで、重い事態を防げるならこんなにいいことはありません。
お母さんも毎日大変なのは重々承知です。でもだからこそ、発症する前の段階で予防することで、お母さんも疲弊しすぎないですむんです。ぜひご活用くださいませ!